こんにちは、
ヒーラーのSarahです。
さらにカーラチャクラタントラ⑤を探求していきましょう♬人間の誕生も、マンダラで解明できるようです。
《人間はマンダラの尊格と類比が可能な方法で生まれてくる》
死者の意識(HŪMフーム)とそれを運ぶ気息(HI、ヒ)は、
性交をする男女の光景を見て、男性の口あるいは頭頂から内部に入り込み、男性性器へといたり、そこから女性の胎内に入る。
そこで両者は母親からの赤い菩提心の滴と、父親からの白い菩提心の滴を受け取る。
再生に向かう新しい存在の意識と、それを運ぶ気息と同様に、母親の経血と父親の精液が混ざりあい、心臓の中心となる不壊の滴を形づくる。これはケシ粒ほどの大きさで、「ハム HAM」の文字によって象徴される、新生児に不可欠なものである。
その後、成長の過程で、白い菩提心の一部は心臓の中心から中央の脈管を通って、頭頂のチャクラに昇り、そこから全身に拡散する。
赤い菩提心の一部は中央の脈管を加工し、へそのチャクラへといたり、赤い菩提心を増加させる役割を果たす。
胎内にいる間胎児は、覚醒、夢、深い眠り、歓喜の4つの状態を知らない。
胎児が十分成長し、誕生する直前になると、4人の女尊たちの歌によって、胎児は覚醒し始める。
この時、女尊の気息は母体に入りこみ、胎児の気息を活性化する。
4人の女尊は、中央の脈管の中で特定の気息に歓喜の状態を手放させてから、身体から離れる。
瞑想の最後の段階では、このプロセスを逆転させて、気息をコントロールできるようにする。
これらの気息は、心臓からヘソ、両側の脈管、鼻孔を経由して、身体を離れる。
新生児はこの瞬間に呼吸を開始し、同時に感覚器官も活動を始める。
すなわち、4人の女尊の気息の活性化に乗って、6種の意識、眼、耳、鼻、下、身、意、がそれぞれの対象を捉え、それを感覚的な印象としてへそのチャクラに戻し、中央の脈管を通らせる。
このプロセスも瞑想の中で再現させる。
感覚が機能し始めると、新生児は6種の活動能力を獲得する。
身、語、心の領域が区別されているのは、マンダラの楼閣(身、語、心マンダラ)同様である。
人間の成長と、マンダラの瞑想のある部分には類似したところがある。
胎内に留まることは、最高の勝利のマンダラ、の段階。
これに続く成熟と、2種の滴である性液と血の移動のプロセスは、滴のヨーガ、微細なヨーガと類比できる。
男性の白い菩提心は頭頂のチャクラに上昇し、16歳になると完全になる。
16という数字は、月が満ちることと関係する。15日間で月は満ち、16日目で満月になる。
女性の赤い菩提心は、誕生語、少しづつ性器のチャクラに下降し、12歳で成熟する。
《個体の死》
死のプロセスは、意識とそれに結びついた生命維持の気息のみを中央の脈管にのこして、様々な感覚器官の識が消失することで始まる。
様々な識の消失プロセスは、個々の元素の原子がもはやお互いに結びつくことができなくなる状態に至る。
死に際して、宇宙の破滅のときと同じように、血は水に溶け込み、水は火に、火は風に、風は虚空に、そして最後に虚空は智に溶け込む。
意識と生命維持の気息は完全に研ぎ澄まされ、心臓の中心に引きこもる。
中心のエネルギーチャクラにある結び目はときほどから、これによって白い菩提心が頭頂から心臓に沈んでいく時、死にゆくものは、青白い光を見る。続いて赤い菩提心がへそから心臓に上昇するために、死者は赤い光を見る。こうして、赤と白の菩提心は、心臓でいまや不壊の滴を完全に包み込むことになる。
死者はこれをまったくの闇の中で見るが、最終的には、明るい、まばゆい、清澄な光、すなわち死の光明へと至る。
死の光明と類比される効果的な光明は、究竟次第のなかで経験を積んだヨーガ行者が実際に体験するものになる。
再生は多様な衝動、あるいは前世の間に蓄積した動きの影響で起こる。これをまとめて業・カルマと呼ぶ。
究竟次第のヨーガにおいて、気息が全て浄化されると、このサイクルは動きを止める。
以上、『図解 曼荼羅大全』より
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